建築デザイナーである私がジュエリーをデザインしはじめた理由

October 7, 2016

 

建築デザイナーなのになぜジュエリーをデザインしているのかとよく質問されます。

 

私がジュエリーをデザインしはじめた理由はとてもシンプルです。

 

 

 

ちょうど30歳になる目前の29歳9ヶ月が過ぎた頃。

 

なぜだかとても不安な気持ちでいっぱいになりました。

 

このまま30代に突入していいのかと。

 

 

 

26歳まで学生をやっていたので、社会人3年目。

まだまだ未熟ではあるけど、新人でもない。

 

 

 

当時、私はロンドンの建築事務所で働いていました。リーマンショックの影響もあり、世界中で建築予定されていたプロジェクトがことごとくキャンセルされ、私が抱えていたアブダビに建設予定であったオフィスビルのプロジェクトも止まってしまいました。 そのため、深夜遅くまで事務所にこもり、コンペをやる日々が続いていました。 コンペは勝たなければ建物は建たないので、2位になった作品もいくつかありましたが、結局30代手前にして、私自身が関わった建物はまだ世の中に1つも建っていない状況でした。

 

 

 

そんな時、何か自分自身でデザインした作品を残したいと考えるようになりました。それが、ジュエリー、指輪を作ってみようと思ったきっかけです。

 

 

 

 

30歳の私自身へのご褒美としての指輪を20代最後の歳の私がデザインするなんてなんか素敵じゃないか!

 

 

 

建築、特に大規模な建物は数人から数十人、多いときにはエンジニアリングやコンサルタントなど合わせて100人以上がチームになって一つの建物を数年かけて作り上げていきます。

 

 

 

指輪なら、すべて自分でデザインができ、短期間で完成できる!

 

 

 

コンペをやりまくっていた私は、3Dプリンターで建築模型を制作したり、デジタルツールを使い、何十何百もの建物のマッシングスタディ(建物のアイディア、コンセプト段階のモデル)をコンピュータ上でデザインする日々が続いていたので、同じような感覚で指輪の製作に入りました。指輪は30歳の私へのプレゼントなので、自分好みでどこにも売ってないものを作ろうと、感性の赴くままデザインしました。 

 

 初期段階のデジタルモデルの指輪 (とってもぶさいくです笑)

 

デジタル上でのスタディ。

 

 

 

プロトタイプ(試作品)を3Dプリンタで何度も出力し、修正を重ねました。そして、初めてシルバーで出来上がった指輪を見たとき、とても感動しました。 

 

 

こんなに楽しく自分の好きと思えるものが作れるとういことが、デザイナーとしての自信に繋がったのです。 その時の指輪がHelix Ringです。5年以上経った今でも私の一番お気に入りの作品です。

 

 

 

その後、自分のデザイナーとしての成長記録のような感覚で時間を見つけてはジュエリーをデザインしていました。そうしているうちに、自分がデザインした作品を多くの人に身につけてもらいたい、より多くの人と共有したいと感じるようになり、自分自身のブランドaisato design を設立しました。

 

 

 

不安でいっぱいだった29歳の私が、少しの自信と一緒に30歳を迎えられたように、aisato design のジュエリーを身につけた人が自分に自信を持ち、ハッピーに過ごせるように。 そんな願いを込めて日々ジュエリー製作に励んでいます。

 

 

 完成段階のデジタルモデル

 

 

  完成段階のデジタルモデル。 違うアングルから

 

 

 3Dプリンターで出力した試作品の数々。 微妙な大きさや形の調整を行いました。

 

 

  30歳の私へプレゼントしたシルバーのHelix Ring です。

 

 

 

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