
3Dプリント ジュエリーディスプレイ
ジュエリーは、人に身に着けられているとき、ファッションやその人の一部として、人の動きと共に様々な角度や距離から見られている。 しかし、店の中では、ショーケースに他のジュエリーたちときれいに並べられている。 そんなジュエリーに魅力を感じないのは私だけだろうか。 人が身につけていない時、もっと自由にジュエリーそのものに魂が感じられるディスプレイの仕方を模索し続けている。 今回のデザインはその第一歩。

建築デザイナーである私がジュエリーをデザインしはじめた理由
建築デザイナーなのになぜジュエリーをデザインしているのかとよく質問されます。 私がジュエリーをデザインしはじめた理由はとてもシンプルです。 ちょうど30歳になる目前の29歳9ヶ月が過ぎた頃。 なぜだかとても不安な気持ちでいっぱいになりました。 このまま30代に突入していいのかと。 26歳まで学生をやっていたので、社会人3年目。 まだまだ未熟ではあるけど、新人でもない。 当時、私はロンドンの建築事務所で働いていました。リーマンショックの影響もあり、世界中で建築予定されていたプロジェクトがことごとくキャンセルされ、私が抱えていたアブダビに建設予定であったオフィスビルのプロジェクトも止まってしまいました。 そのため、深夜遅くまで事務所にこもり、コンペをやる日々が続いていました。 コンペは勝たなければ建物は建たないので、2位になった作品もいくつかありましたが、結局30代手前にして、私自身が関わった建物はまだ世の中に1つも建っていない状況でした。 そんな時、何か自分自身でデザインした作品を残したいと考えるようになりました。それが、ジュエリー、指輪を作ってみ